究極の防水「OutDry®」とは?日本唯一の消防グローブ技術

究極の防水「OutDry®」を説明するアイキャッチ画像

放水活動や雨天時の出動では、グローブ内部への浸水が手の冷え・操作性低下・グリップ低下を招きます。一般的な防水手袋でも、縫い目や生地から水が染み込み、現場の途中で手が濡れてしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。

この浸水の悩みに対する答えのひとつが「OutDry®(アウトドライ)」という防水加工技術です。そして、この技術を日本で唯一使えるのがBULLRESCUEです。本記事では、OutDry®の仕組みと一般的な防水手袋との違いやOutDry®に対応した装備まで解説します。

OutDry®とは?一般的な防水手袋と何が違うのか

OutDry(アウトドライ)の防水技術を採用したオレンジ色の作業用グローブを水中に浸している様子

OutDry®とは、手袋を縫い上げた後に、生地の裏面へ防水の膜(メンブレン)をすき間なく全面圧着する「3Dラミネーション(貼り合わせ)」という加工技術です。一般的な防水手袋が内側と外側の生地の間に防水の膜を「挟む」のに対し、OutDry®は生地と防水膜を直接くっつけて一体化させるため、水が入り込むすき間そのものを設計上なくしています。

用語メモ|メンブレン(防水膜)とは?

グローブの生地の内側に入っている、ごく薄い防水の膜のことです。OutDry®では、水は通さないのに内側の汗の水蒸気は外へ逃がす「透湿防水」タイプの膜を使っています。

実証データ|浸水30秒テストで約50gの差

バケツにためた水にグローブを30秒浸けて引き上げ、重さを比べたところ、従来品とOutDry®搭載品で約50gの重量差が確認されました。OutDry®側は内部への水の侵入を抑えられていることがわかる結果です。

水に浸けた後の従来品手袋とOutDry手袋の比較
水浸け後の従来品防水手袋の重量計測結果
水浸け後のOutDry防水手袋の重量計測結果

OutDry®の3つのポイント

消防現場でOutDry®が注目されるのは、放水や雨天で手が濡れるという悩みに直接効くからです。OutDry®の特徴は、大きく次の3つのポイントに整理できます。

ポイント1|縫い目から水が入りにくい「全面圧着」

縫製表地にOutDryメンブレンを挿入・熱圧着する仕組みのイラスト

縫い上げた手袋の生地の裏へ、防水膜をすき間なく全面圧着します。膜を生地の間に「挟む」一般的な防水手袋と違い、縫い目から水が回り込むルートそのものを断ちます。

ポイント2|熱と圧力で強力に接着

ドット状の接着剤が塗布された防水膜のアップ

防水膜の全面にドット状の接着材(ホットメルト材)を塗り、熱と圧力で生地の裏面に強力に接着します。3層構造でありながら操作性を保ちます。

ポイント3|伸縮率200%でゴワつきにくい

両手で引っ張られて横に伸びる銀色の防水膜

防水膜は伸縮率200%(元の長さの2倍まで伸びる)。手を握る・指を曲げる動作に膜が追従するため、防水手袋にありがちな突っ張りが出にくい設計です。

一般的な防水加工と何が違う?現場でのメリットは?

OutDryと他社技術の防水構造比較イラスト

一番の違いは、防水の膜の「位置」です。一般的な防水手袋は膜を生地の間に挟むため縫い目に水がたまりやすいのに対し、OutDry®は生地の裏に直接貼るので水の通り道ができにくい構造になっています。下表に主な違いをまとめます。

項目一般的な防水加工OutDry®
防水膜の位置内側と外側の生地の間に挟む外側の生地の裏面に直接貼り付ける
浸水リスク生地や縫い目に水が滞留しやすい水の侵入経路が設計上できにくい
操作性膜が別々に動いてズレが出やすい膜が手の動きに追従しゴワつきにくい

この違いは、消防士にとって現場で具体的にこう表れます。

手が濡れにくい:放水・雨天でも内部に水が入りにくく、手の冷えやホース・バルブのグリップ低下を抑えられます。

グローブが重くなりにくい:水を吸って重くなりにくいため、長時間の活動でも手が疲れにくい設計です。

細かい操作がしやすい:伸縮率200%の膜が手の動きに追従するので、ロープ・結索といった指先の作業がしやすくなります。

OutDry®を消防用手袋に使えるのは、日本でBULLRESCUEだけ

多数のミシンが並ぶ手袋製造工場の全景。熟練のスタッフがそれぞれのブースで縫製作業を行う様子

国内で消防用手袋にOutDry®を採用できるのは、日本で唯一使用許諾を受けたBULLRESCUE(株式会社ダイコープロダクト・香川県さぬき市)だけです。つまり、OutDry®の防水性能を消防仕様のグローブで得たいなら、選択肢はBULLRESCUEに絞られます。

強みは使用許諾だけではありません。ダイコープロダクトは消防用手袋を40年以上つくり続ける縫製工場です。OutDry®は「縫製後に貼り付ける」技術のため、高い縫製精度がなければ性能を活かせません。国内手袋生産の約90%を占める香川県の産地基盤と、ケブラーニット(日本製)・牛革(兵庫県たつの市産)などの国産素材を組み合わせられることも、BULLRESCUEならではの強みです。

OutDry®搭載のおすすめ消防グローブは?

OutDry®を搭載した消防グローブとして主に選ばれているのが、BULLRESCUEのKevlarシリーズ「DK-779」と「DK-777」です。そして、DK-779・DK-777はいずれも2022年ガイドライン対応モデルで、防水と難燃性を両立しています。

DK-779:【上位モデル】防水も耐熱もグリップも妥協したくない人へ

放水活動が多く、水濡れ・熱・滑りのどれも譲れない現場向けの上位モデルです。ベースはケブラー®×ノーメックス®の生地に、BULLRESCUE独自の「アラミドシリコーン」を補強。濡れた手でもグリップ力を保ちやすい設計になっており、、直火が当たっても溶けにくく、切れにくいのが持ち味です。そして、OutDry®搭載のため防水も確保しています。

また、DK-779はガイドラインに沿った試験(カケンテストセンター実施)で、全て基準値を上回り次の数値が公表されています。

熱伝達性(火炎ばく露):26秒(基準13秒以上)

熱伝達性(放射熱ばく露):34.1秒(基準20秒以上)

グリップ力(湿潤時):81%(基準80%以上)

器用性:Level4(基準Level3以上)

DK-777:【スタンダードモデル】革のホールド感と防水を両立したい人へ

「握った感覚」を大事にしたい人向けの、防水付きスタンダードモデルです。。革ならではのホールド感を活かしつつ、中間層のOutDry®によって防水性能を確保しています。裏地は肌当たりのやわらかい綿100%、カラーはオレンジ/ネイビーの2色展開で、視認性を求める現場にも適しています。

DK-779とDK-777の比較表

項目DK-779DK-777
ベース素材ケブラー®×ノーメックス®の生地甲部:ケブラー®×ノーメックス®/掌部:ケブラー®×綿
補強材アラミドシリコーン(BULLRESCUEオリジナル)牛革(兵庫県たつの市産・0.7〜0.8mm厚)
防水加工OutDry®OutDry®
ガイドライン対応2022年ガイドライン対応2022年ガイドライン対応
カラーブラックオレンジ/ネイビー
想定用途放水活動での耐熱性・グリップ性を重視する現場革のホールド感と防水を両立したい現場

まとめ

OutDry®消防グローブは、縫製後に生地の裏面へ防水膜を全面圧着する3Dラミネーション技術により、水の侵入経路を設計上なくした防水仕様の消防手袋です。ポイントは次の3つです。

  • OutDry®は日本でBULLRESCUEだけが消防用手袋に使える防水加工技術
  • 浸水試験で約50g差・伸縮率200%と、防水と操作性を両立しやすい構造
  • DK-779・DK-777はいずれも2022年ガイドライン対応で、難燃性とも両立

日本で唯一OutDry®の技術を使用許可されており、40年以上の縫製ノウハウを併せ持つBULLRESCUEだからこそ実現できる、消防士・消防団員専用の防水グローブです。

\自分の現場に合う手袋を探す

よくある質問(FAQ)

Q
OutDry®と一般的な防水手袋の違いは何ですか?
A

一般的な防水手袋は内側と外側の生地の間に防水の膜(メンブレン)を挟み込むのに対し、OutDry®は外側の生地の裏面に防水膜を直接貼り付ける技術です。縫い目や生地に水がついても、内部まで水が到達する経路が設計上できにくい点が大きな違いです。

Q
OutDry®はどのメーカーの消防グローブで使えますか?
A

国内で消防用手袋にOutDry®を採用しているのは、日本で唯一使用許諾を受けたBULLRESCUE(株式会社ダイコープロダクト)です。OutDry®搭載モデルとして、2022年ガイドライン対応のDK-779・DK-777を展開しています。

Q
OutDry®の消防グローブはどこで買えますか?
A

BULLRESCUE公式ECサイト(https://bullrescue.com/)でご購入いただけます。手袋はS〜3Lの5サイズ展開で、手囲205mm〜285mm以上まで対応しています(男性サイズ)。